独居高齢者に対する国の支援について
まず、以下の推計データをご覧ください。
【全国の65歳以上の一人暮らし世帯の推計】
・2020年-738万世帯 (全世帯数の13%)
・2030年-887万世帯 ( 〃 15%)
・2050年-1084万世帯 ( 〃 20%)
身寄りがない、または親族が遠方に住んでいる一人暮らしの高齢者にとって
入院や介護施設に入居する際の手続き、死後の葬儀や遺品整理をどうするかは大きな悩みです。
こうした不安に対応するものとして、民間事業者による「高齢者サポートサービス」が増えています。
具体的には、
▽ 買い物代行など、ちょっとした日常生活の困り事をサポートをしてくれる
▽ 身元保証人として病院や高齢者施設への支払いを一時的に立て替えたり、緊急時の連絡先になってくれる
▽ 葬儀代金の支払いなど、死後事務の手続きを代行してくれる
などがその内容です。
便利なので利用する人は多くなっていますが、その半面、契約上のトラブルも散見されます。
【よくあるトラブル】
老人ホームに入居する際に身元保証人が必要と言われ、民間のサポートサービスを勧められ
よく理解できないまま契約し、約100万円を事前に支払った。
・料金体系がいまいち理解できず、頼むつもりはなかった葬儀代行なども含まれていた
・まえもって預託した料金が高過ぎる気がする
・死後事務(葬儀・埋葬etc.)などの委任契約については、きちんと履行されるのか心配
高齢者にとって、納得のいく事業者の選別はなかなか難しいものです。
だからこそ、国や自治体などが窓口となって支援してくれる仕組みが必要になっており
政府はこうした高齢者の方たちが、尊厳を持って暮らし続けられるように「権利擁護支援モデル事業」を
実施しています。
そして今年、令和6年度より「身寄りのない人等に対する市町村が関与した新たな生活支援(金銭管理等)と
意思決定支援」に関する取組みの拡充が試行されることとなりました。
☆ 対象者-65歳以上の独居(預貯金の額によって条件を付与)
経済状況に応じて補助
実施主体-自治体(市町村)の社会福祉協議会など
・各分野の活動や、人と人を繋ぎ地域づくりをコーディネートする
・生活困窮者に対しては、日常生活支援に加え、入院・入所時の身元保証を代替する支援や死後の事務支援を合わせて提供を行う
■ 包括的な相談・調整窓口の整備(経済的に余裕がある高齢者向け)
① 単身高齢者が自治体の窓口である社会福祉協議会に悩み事を相談
② 自治体が個々人の悩み事に応じた「包括的な支援プラン」を作成
③ ②のプランに基づく支援(契約支援や履行状況の確認なども含む)をアレンジメント
<悩み事とは-見守り・生活支援・法律相談・財産管理・終活支援・死後対応など>
■ 総合的な支援パッケージを提供する取組み(生活に困窮している高齢者向け)
① 自治体(市町村)が窓口機関(社会福祉協議会等)に補助金を支給し委託
② 社会福祉協議会等が身寄りのない高齢者に対して、本人に寄り添った意思決定の支援を行う
・身元保証の代替え(例:入院・入所時の手続支援/緊急連絡先の指定の受託・緊急時の対応など)
・日常生活支援(例:介護保険サービス等の手続代行/公共料金の支払代行/生活費の管理・送金/印鑑・証書・重要書類の保管等)
・死後の事務支援(例:病院等の費用の精算代行/遺体の確認・引き取り/居室の原状回復/残存家財・遺品の処分/
葬儀・納骨・法要など)
ちなみに、当課題については少子高齢化の進行により年々深刻化していきます。
なぜなら、現在の高齢者は、独居世帯は増えていても、別居の子供やきょうだいがいる方が多いのですが
将来(2050)の高齢者は統計的に、子供もきょうだいもおらず近親者が全くいない方達が急増していくとの予測です。
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